シリウス
終わらない夜を何度繰り返しても
追いつけない光
月の裏側に消えた星はもう光らない
偶然な思い出に不器用な贈り物
言葉になおすにはちょっと足りなくて
夏が残した心は雪を知って
次の夏を焦がれ待つ
回り道をした日に見つけたスターチスの花を
大事にしようと誓った日
シリウスの光が消えないように
厚い雲が遮らないように
永遠に続くその光を愛おしく思う
なんでもないことで笑う横顔で
薄れていく苦い日々
淡い色をしたオーロラで目を覚ます
言葉はすぐに忘れてしまうから
形あるもので伝えようとしたこと
眩しすぎる星に目が眩みそうになっても
相変わらずまっすぐに見るよ
離れたくないとそう望んだ心を
守ることで強くなれたから
シリウスの光が消えないように
輝くことを忘れないように
永遠に続くその光を愛おしく思う